安全で信頼性の高い起動のための協力
Did You Know?
Vol 30 No 1 2020
28 5月 2020
イギリスにおいて20年以上の間隔をおいて建設される新しい原子力発電所であるサマセットのヒンクリーポイントCは、約600万の家庭に低炭素電力を供給し、何千もの雇用を創出し、イギリス経済に持続的な利益をもたらします。マーク モナハン（Mark Monaghan）が、ヒンクリー・ポイントCとWANOが、新規ユニットの安全で信頼性の高い起動を準備するためにどのように協力しているかを説明します。
WANOパリセンターとEDF エナジー ヒンクリー ポイントC(HPC)は、新規ユニットの安全で信頼性の高い起動を確実にするために、建設、試運転、および起動段階においてどのような措置が取られるかを概説する5年間の相互計画を開発しました。
我々の共同計画は、WANOが新規ユニットの起動前ピアレビュー(PSUR)を完了するまでに必要とされるものを規定します。WANOは、以下の分野で助言と専門知識を提供しています:
• リーダーシップと原子力安全文化
• 施設管理（ハウスキーピング）
• 労働安全
• 火災防護
• リスクマネジメント
• 独立監査
この計画は、WANOとHPCのスタッフが今後の数年間、緊密に協力し、連携を強化することを可能にします。HPCのCEOであるスチュアート クルック（Stuart Crooks）は、WANOパリセンターの理事会に参加しています。また、ピア・レビュー、メンバー支援ミッション、運転経験報告書、新規ユニット支援産業界ワーキンググループなどの主要な活動に参加することにより、新規ユニットを含む世界中のプラントから貴重な知識・経験を得るために、WANOにスタッフを派遣することができます。
特に、他の新建設プロジェクトと教訓とベストプラクティスを共有するために、毎年2回開催される新規ユニット支援ワーキンググループに出席しています。これは、NUA対話計画、PSUR準備の成功、および過渡事象を起こさない起動パフォーマンスなどの共通の目標を共有するための重要なフォーラムです。
今後数年間、WANOの主要な焦点は、NUAモジュールからのトピックおよび当社から要請された他のトピックについてのMSM、研修セミナーやワークショップをHPCに提供することです。これらの活動の主な目的は、プラントの性能を改善するための推奨事項を推進することです。
その準備の一環として、HPCのスタッフは、新規ユニットを建設している他のWANOメンバーと協力しています。例えば、WANOと連携し、今後数年間、CGNが運営する中国プラントを訪問し、運転開始前にどのような教訓が得られたかを確認しています。
計画で概説されている活動により、HPCは、開始前の最後の18ヶ月間における2つの重要なマイルストーンの準備を行うことができます。通常はPSURの1年前に実施される運転準備支援ミッション(ORA)と、高温機能試験と初燃料装荷の間に実施される起動前ピアレビュー(PSUR)です。
緊密に連携し、安全で信頼性の高い新規ユニットの立ち上げを目指した強固な計画を策定しました。新規ユニット全員を代表し、今後の数カ月先、数年先も、WANOと緊密に協力し続けることを楽しみにしています。
マーク モナハン（Mark Monaghan)
Pre Operations Plant handover lead ヒンクリーポイント C、EDF エナジー