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新たなスキルや経験を獲得し、パフォーマンスを最大化することのできる唯一無二の機会


Inside WANO最新号をご覧いただきありがとうございます。今回は、WANOに出向することによる会員組織、社員、世界の原子力産業界へのメリットを特集します。

私たちは、プラントにおいてパフォーマンスを強化し継続する上で重要なことは、人員の育成であると考えています。現在、技術やプロセスは世界中でほとんど大差ありません。パフォーマンスに大きな影響を与えているのは人、振る舞い、チームワークなのです。

そのすべての根本にあるのは、リーダーシップです。そのため、職位に関わらず全ての人員のリーダーシップスキルを育成する必要があるのです。

発電所がパフォーマンスを改善できるよう、取り組んできました。私はパフォーマンスレベルがずっと低いプラントに勤務していたことがありましたが、この状態から脱却するには、しっかりとした活動を実施する必要がありました。また、パフォーマンスが優れているプラントに勤務したこともあります。こういったプラントにおける課題は、パフォーマンスを高く維持することでした。

パフォーマンスの高い低いに関係なくプラントに共通している課題は、高い能力を持った多才な人材の育成でした。最も成功していて印象に残っている同僚は、スキルと経験の向上に努めていました。
中には、発電所長に就任する前に、運転部門や保修部門といった複数部門での勤務経験がある人員もいました。これにより、パフォーマンスに対し部門横断的かつ全体的な視点を持つことができたのです。他にも、組織を離れて国外で経験を積む方法もあります。例えば、WANOピアレビューチームの一員となって世界中のプラントを訪れることができます。

私がオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)に勤務していたとき、WANOに出向してパフォーマンスの高いプラントを順位付けするプロセスを作りました。これは、OPGにとって2つの大きなメリットがありました。1つは、ピアレビュー、パフォーマンス・インサイト、アシスタンスビジットなど、WANOから受ける支援がより効果的になったことです。

もう1つは、出向していた人員がエクセレンスについてより深く理解して戻ってきたことです。一方、WANOもOPG所有の複数の発電所で利用されているCANDUの技術についてより詳しく理解することができました。この緊密で戦略的な協働は、OPGとWANOの両者にとって有益なものでした。

これは、すべてのWANO会員にも当てはまります。私は有能な社員をWANOへと派遣することはそう簡単なことではないことに気付きました。会員は、自社が擁する優秀な社員をいつ出向させるか、どのような役割が適切かを戦略的に計画する必要があるからです。

しかし、これまでの経験から、社員を出向させることによるメリットは非常に大きいと断言できます。社員は幅広い国際経験やリーダーシップを身に着けてプラントあるいは本社へと戻ってくることでしょう。そのため、自身のプラントや組織のパフォーマンス向上に貢献してくれます。

一緒に取り組むことで、原子力産業界の明るい未来を形づくることができると信じています。
本号もお楽しみいただければ幸いです。

WANO議長
Tom Mitchell