活力ある成長産業
Editorial
Vol 30 No 1 2020
28 5月 2020
世界の商業用原子力産業は変化しています。中国、インド、その他の国で、原子力発電の急速な拡大が進んでいます。いくつかの新規参入の国が、新しい原子力発電所の建設を計画しています。他の地域では、一部の発電所では廃止措置が進み、他の発電所では運転寿命が延長されています。
私の考えでは、世界の多くの地域で業界の成長が進んでいます。過去10年間に、50を超える新しい原子炉が起動しました。同じくらいの数の原子炉が建設中です。
そのため、100を超える新しい原子炉が約20年の間に建設されることになります。
これは、コロナウイルスのパンデミックに対処するために協力することが至近の焦点ではありますが、活力ある成長産業であることを示していると私は信じています。また、世界が温室効果ガスの排出を削減する必要がある中、原子力発電は、気候変動の影響を緩和するために他のクリーンエネルギーソリューションと併用できる信頼性のある低炭素エネルギー源です。
これはWANOに、これらの施設を建設しているメンバーを支援し、彼らが建設から運転への安全な移行を管理することを助ける、大きな機会を提供します。WANOは、新しいユニットを支援するさまざまなサービスをメンバーに提供しており、私たちのオーダーメイドの支援の概要はこちら(Link)で、ご覧になることができます。
WANOの新ユニット支援戦略の重要な部分は、IAEAやEPRIのような組織と協力し、グローバルに新しいユニットのステークホルダーに手を差し伸べることです。2019年、IAEA総会において、WANOはサイドイベントを共同で主催し、新ユニットに関する業界白書を発表しました。これにより、世界中のさまざまなステークホルダーとの関係を強化することができました。
世界中の新しいユニットは、建設開始前の、WANOの新ユニット支援(NUA)プログラムへの早期かつ効果的な関与によって、安全で信頼性のある起動達成が遅延するリスクを大幅に低減することができます。
今回のインサイドWANOは、世界中の新しいユニットとのWANOの取り組みに焦点を当てています。原子力発電のインフラが整備されている国と新規参入国の両方における、設計・建設・試運転サイクルの、異なる段階の新しいユニットを持つWANOメンバーのケーススタディがあります。
私はあなたがこの、新ユニット特集を楽しんでくださることを願っています。
トム・ミッチェル
WANO会長