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WANO出向者の役割および当社や世界の産業界に対する価値


この記事は、NPCILのCMD技術アドバイザーおよびアソシエイト・ディレクター(国際協力)を務めるHarish Kalsi氏が原子力産業界人材育成グローバルシンポジウム(Golbal Nuclear Industry HR Symposium)で発表したスピーチを基に作成されました。

私が所属するNPCILはインド政府が全額出資している企業で、インド全土で22基の原子炉を運転しています。NPCILはWANO創設メンバーで、東京センターとモスクワセンターの両方の会員です。

1989年よりWANOに社員を派遣しています。出向は、当社の優秀な社員、NPCIL、そして世界の産業界にとって素晴らしい機会となっています。出向者を選定する上で当社が条件とするスキルと経験は、その役割で必要とされる事柄によって異なりますが、一般的に、NPCILからの出向者には以下が求められます。
  • 原子力発電所の運転と保修において最低8年の経験を有していること。
  • 英語でのスピーキングとライティングに問題がないこと。 
  • プレゼンテーションスキルとライティングスキルに秀でていること。
  • パフォーマンス分析能力を有していること。
  
組織のすべての人員に申請書が配布されます。NPCILの委員会が候補者を選定したら、出向を決定する前にWANOとの面接を行います。
 
出向者にはこのWANOプログラムの成功に貢献するとともに、WANO地域センターの専門家との交流や国外の原子力発電所の訪問を通じ、世界のベストプラクティスについて学ぶことが期待されます。ピアレビューグループの一員となる場合、チームリーダーとレビューワーとなります。このような役割を担うことで、パフォーマンス分析やWANO評価プロセスにおける専門能力を身に着け、AfE目標とその達成方法を理解することができます。
 
出向者が戻ってくることで、当社には以下のようなメリットをもたらしてくれます。
 
  • すべての発電所と経験を共有できる。
  • WANOが提供するサービス、パフォーマンス指標(PI)、パフォーマンス・インデックス、WANOアセスメント、SOERやその他のWANO推奨事項への対応について理解を深め、活用することができる。
  • 当社のセルフアセスメントに貢献し、改善を支援する。
  • NPCIL本社や所有するプラントにおいて重要な職位に就き、ベストプラクティスを実施して、運転中プラントのパフォーマンスを強化する。
 
すべての出向者は当社において重要かつ影響力のある職位に就いています。2021年に退職した前CEOは、WANOへの出向経験者でした。私を含め、私の同僚にも出向後にNPCILにおいて要職に就任した者が複数います。
 
出向者が所属電力会社やプラントに戻るときには、プラントパフォーマンスを評価し、要改善事項を指摘できるようになっているはずです。出向者は、リーダーシップ育成、機器信頼性、独立監視といった主要分野で良い影響を与えてくれるでしょう。
 
NPCILプラントのパフォーマンスは何十年もかけて大きく改善してきており、その中で出向者は重要な役割を果たしています。Action for Excellenceのパフォーマンス改善イニシアチブを実施中であり、このイニシアチブが当社全体にとって成功となるよう、出向者は引き続き重要な役割を果たしていきます。