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より明るい未来のためにエクセレンスを追求し、限界を超える


CNNP社長のMA Mingze氏がCNNPの原子力エクセレンスに対する決意を語る


中国核工業集団公司(CNNC)は1999年に設立された企業です。グループ企業の数は1,300社を超え、従業員数は18万人にのぼります。業界全体を網羅する企業グループの中で、中国核能電力股份有限公司(CNNP)は、原子力、風力、太陽光発電、その他クリーンエネルギーの開発・運転を担っています。CNNPは運転中の原子炉を25基所有し、その他8基の原子炉を現在建設中です。運転中のフリートは現在235炉年の安全記録を保持し、健全で揺るぎのない運転パフォーマンスを維持しています。

中国は世界でも最も原子力開発が急激に進む国の一つであり堅実な原子力安全記録を維持しています。これはWANOの支援と、それから中国のすべての原子力業界関係者が実践しているエクセレンス追求の原子力安全文化を抜きにして語ることはできません。様々なレベルの公衆や政府各レベルからの信頼を勝ち得るには、建設と運転における良好なパフォーマンスが不可欠です。

エクセレンスの追求はCNNCが達成を目指す目標であり、WANOの信条です。業界が主導する「Action for Excellence (AfE)」のイニシアチブは、CNNPの企業文化・開発計画と同じ方向を向いています。原子力業界全体の安全運転パフォーマンス改善は喜ばしいことであり、当社は熱心にこれを支えたいと思っています。

2030年の業界目標を達成するために、CNNPでは機能分野改善のために一連の作業計画を策定し、実行しています。また、高い信頼は原子力業界の発展のための基盤であり、政府と市場、そして公衆から原子力企業に寄せられる信頼は企業の良好なパフォーマンスと環境への配慮の上に築かれると強く認識しています。そのため当社は、原子力業界の作業安全と環境安全を原子力安全と同等に重要なものと位置づけています。

継続的な改善、改良として、当社では安全・製造における作業プロセスを完全に合理化し、CNNPの原子力発電所の原子力安全・製造に関するビジネスモデルを独自に開発しました。このモデルの中で、安全や品質、原子力発電所の環境保護、信頼できる原子炉の運転にとって大切な重要機器を明確に定義しました。予防保全管理体制の構築と、予防保全作業指示書の管理一元化を進め、絶えず体制の最適化を図っています。

これにより、緊急保修、製造計画、状態報告書の管理をコアプロセスとし、作業指示書をコアドライバーとした高度な管理体制が築かれました。また同時にCNNPでは原子力発電所の作業管理部門が大量の作業指示書をサポートし、より良いパフォーマンスの実現につながるよう、ASPのコンピュータ管理プラットフォームを開発しました。

CNNCはAfEのもとで「より強力なパフォーマンスモニタリング(ePM)」のパイロットプラントに参加することを決めました。2020年12月から2022年4月までの期間、秦山2期の1号機と2号機は、WANOの世界初のePMパイロット作業に積極的に参加し、その後、仕様や原子炉タイプの異なる秦山原子力発電所の9基全体にePMのパイロット活動を拡大しました。

パイロットで、いくつかの課題を克服しました。指標の一貫した理解と実施を実現するために、中国語のePM指標マニュアルを作成し、指標の定義、データソース、測定方法、予防措置、具体的な事例の定義を明確にしました。マニュアルは運転経験のフィードバックに従って何回か改訂や更新を行いました。指標のための生データ収集にあたっては、プラント独自の指標管理システムとうまくリンクさせるため、ePM の指標をプラントの既存のパフォーマンス指標システムの中に組み込み、責任分担を明確にし、毎月と四半期ごとにデータ統計を実施しました。プラントの管理の基準として報告書とステータス表示も作成されました。

秦山原子力発電所で行われたパイロット活動によって、それまで見過ごされてきた弱点が特定され、機器信頼性や是正措置の適時性、シミュレータメンテナンスにおける管理向上とパフォーマンス改善が促されました。また、ePMに関する問題点も見つけ、WANOにフィードバックを提供したことで、WANOによる改善を促しました。パイロットを実施したことによって、上層管理部門がAfEの成功に欠かせない要素であるパフォーマンス改善を注意深く見守り、上層管理部門が改善に関与することが重要な役割を果たすことが、これまで以上にはっきりとしました。これからは、ePMをさらにうまく活用していく方法を研究し、長期間赤信号となっている警告分野の改善を図っていきます。

中国には「初心を忘れずにいれば、最後にはいい結果が得られる」という意味の格言があります。1989年のWANO設立時の目的を思い出す時、原子力産業の担い手は皆、原子力安全という共通の運命を背負った共同体であることを肝に銘じることが大切です。

CNNPは自分たちの理想を常に掲げています。パフォーマンスが一時的に減退している時には、業界のベストプラクティスと比較して、ギャップを見つけ出し、継続的な改善を図ります。パフォーマンスが上向きの時には、決して慢心に陥らず、勇気をもって刷新を行い、より高いゴールに向けて果敢にチャレンジします。行動は成功を導くと確信しています。より先進的で安全で信頼できる原子力業界のより良い未来に向けて、一緒に歩んでいきましょう。