田湾における明日のリーダーの育成

田湾原子力発電所では、若年世代の人材を引きつけ、留めておき、彼らの知識を育成することの必要性を理解しています。これは原子力業界にとって必須のことなのです。我々は内部研修プログラムを継続的に推進して、若年世代を－彼らを業界の将来のリーダーになる人たちとして－引き込んでいます。

このため、我々は新入社員を対象に彼らが原子力の道で成功できる知識と技能を習得できるよう、新人研修を創設しました。この研修では、安全、安定運転に従事し、パフォーマンスを改善していくための高度な技能と知識を有する社員を養成します。研修では、プラントレベルの安全研修や原子力発電の基礎理論、さまざまな発電現場での交替勤務などを扱っています。交替勤務では研修生が運転、保守、計装制御部門の役割に就いて、各部門の活動を深く理解する機会を与えます。これにより、運転上の焦点に対して部門横断的な成果を達成する上で、組織の有効性を理解することを養い、新入社員が職場に配属されたあとに部門間の協力を促進していきます。

それぞれの新入社員や研修生は、新しい職場に配属されたあと、指名された指導員のもとで研修を積みます。指導員は、最高のパフォーマンスを挙げ、積極的な仕事への姿勢を見せ、豊富な知識と巧みな運転技能を有する社員です。この指導員が、職場での具体的な役割に対する要求事項に応じて、若手従業員に対する研修計画を立てます。このような研修計画により、経験豊かな人材と若年世代の間で知識の継承が行えるようにしているのです。

組織の目標を達成するよう人々を発奮させ、影響を与える技能を習得することに加えて、この研修では、四半期ごとに指導員－研修生の状況フィードバックを提供することを通じて、指導員が研修生のリーダシップ技能や説明責任を養成できるようにしています。研修状況を要約する報告書を作成する過程で技能を習得し、必要があれば研修計画を作成、修正します。このプログラムでは、最終的に研修生は力量を確認するための資格試験を受けます。
指導員制度では、関係者が協力して、知識や技能を向上させるための研修のポイントを洗い出し、実施できます。指導員は、プラント設備に実際に手を触れて体験する機会を幅広く提供することにより、研修生の知識を構築し、理解を促進させます。研修と交替勤務により、若年世代と経験豊富な技能者の間のネットワークが促進されます。このことは、安全生を重視する核心となる価値観と行動を伴う、効果的な原子力安全文化に貢献します。

中国核工業集団公司（CNNC）は、ネットワークづくり、人材の育成、知識の継承を通じて、原子力発電所の安全、安定運転のための将来のリーダーを育成しています。我々の将来のリーダーたちは、自らが、効果的で、継続的な社員のパフォーマンス改善を推進していく標準を指導し、助言し、強化していきます。
ガオ・ハイヤン
 
田湾原子力発電所駐在のWANOモスクワセンター代表