You are running an unsupported version of Internet Explorer. Please upgrade.

ロヴィーサ原子力発電所は目標達成のためにリーダーシップとパフォーマンスモニタリングを強化


フォータム社の原子力安全担当バイスプレジデントであるPeter Tuominen氏が、Action for Excellenceのパイロットに参加している理由、また参加することが同社のビジョンと目標の達成にどのように役立っているかを解説。  



フォータムでオーバーサイト、国際プログラム、輸出管理を担当しているPeter Tuominenと申します。
 
フォータムのロヴィーサ原子力発電所は安全面でも信頼性の面でも、優れたパフォーマンス実績を残してきました。ここ数十年間、ロヴィーサは当初の設計に対する改良を体系的に進め、安全面について大規模なアップグレードを実施してきました。例えば、ロヴィーサは世界中に古くからある原子力発電所の中で、シビアアクシデント管理を初めて導入した発電所です。
 
主要パフォーマンス指標(KPI)を見れば、ロヴィーサのパフォーマンスは以前から良好でした。しかしながら、世界の非常に優れた発電所と比較したところ、パフォーマンスギャップが見つかりました。このパフォーマンスギャップは社内外両方のアセスメントにおいて特定されました。
 
また、ロヴィーサは業界のエクセレンスやベストプラクティスに従ってパフォーマンスを常に率先、計画、モニタリングしているわけではないことも分かりました。将来よりも、目の前のことに集中しがちだったのです。また、リーダーシップの構築に対するアプローチが優れており、着実かつ積極的なパフォーマンスモニタリングを実践している発電所では、良いパフォーマンスが見られる傾向があることが分かりました。
 
こうした理由から、当社はWANOが主導する原子力業界イニシアチブ「Action for Excellence-原子力の将来を形づくる」に積極的に参加することを決めました。「より強力なパフォーマンスモニタリング強化」分野のパイロットプラントとして、WANO評価レベル「1」を目標に戦略を策定しました。
 
パフォーマンスをさらに向上させるため、以下のような主要目標を掲げました。
-ピアレビューにおいてWANO 評価レベル「1」
- WANO指標が98以上
-計画外停止の実績がWANO四分位で最上位
-SOER実施が95以上
-ピアレビュー(コーポレートを含む)AFIに対する対応実績がカテゴリAまたはB
ロヴィーサ原子力発電所の全員がAction for Excellence(AfE)は目標達成を支援してくれると認識しています。
 
 
これ以外に当社が直面している大きな課題として、ロヴィーサ原子力発電所の運転期間延長が挙げられます。運転期間延長には、安全性、信頼性、競争力が継続的に最高水準であることが求められます。北欧における原子力の状況は大変厳しいものとなっています。CEOから現場に至るまで運営組織の全員が最高水準の安全を最重視し、これを目標として定めていない限り、安全におけるエクセレンスを維持することはできません。
 
私の経験から言うと、エクセレンスは外部のオーバーサイト、査察、評価によって達成できるものではありません。持続可能な基盤は運営組織のエクセレンスに対する熱意と「あるべき姿」についての明確な理解の上に成り立っています。外部の意見やピアからのサポートは非常に重要ではありますが、運営組織のやる気や責任が極めて重大です。
 
18部門から100名以上が関与し、協力して目標達成に取り組んでいます。これによって、現場からCEOに至るまで運営組織のコミットメントと説明責任を一層強化できるものと考えています。